◇つまづいたら、原点に。朝日とシエルと、私の方位磁石

 盲導犬シエルと歩いた、今朝の散歩でふと思ったことがあります。 最近の朝は、暑さを避けるために、家の前の道をまっすぐ350歩ほど進んで、そこでUターンして帰る、短めのコースにしています。 涼しかった頃は、同じように350歩ほど歩いたあと、左に曲がってさらに進む、少し長めのコースを歩いていました。 ずっと前のある日、その「左に曲がった先」で、道を間違えてしまいました。どうやら別の道に入り込んだらしく、まったく方向が分からなくなり、とんでもない場所にたどり着いてしまったのです。 その時は通りがかった方に場所を教えてもらい、家に電話して迎えに来てもらいました。 

 「迎えに来てもらった」といえば、もうひとつ思い出があります。 

私の家は、バスを降りてからとてもわかりやすい場所にあります。 バス停の前の直線道路を左に約40歩、そこから右に曲がって110歩ほどで到着です。 道の左側にはずっと金網のフェンスがあり、右側には家が並んでいます。 ある夜、いつものようにバスを降りて、左に向かって歩き始めました。 すると突然、白杖が「壁」に当たったのです。 「え? おかしいな」と思いました。 「壁に当たったということは、左のフェンスにぶつかったのか。じゃあ、右に曲がれば家に向かえるはず」と考え、右に進みました。 でも、どうも様子がおかしいのです。 いくら歩いても見覚えのある場所が現れません。 そのうち完全に方向が分からなくなり、ついにはにっちもさっちもいかなくなってしまいました。 仕方なく、家に電話して迎えに来てもらいました。 翌朝、バス停に向かう途中で、昨夜のことを冷静に振り返ってみました。 どうやら最初に当たった「壁」は、左側ではなく、道路の向かいにある家のフェンスだったようです。 「左に向かって歩いているつもり」が、ほんの少し斜め右を向いていたようで、そのまま道路を横断してしまっていたのです。 もしあの時、「向かいのフェンスだ」と気づいていれば、左に進んで無事に帰れたはずです。 でも、「これは左側のフェンス」と思い込んでいたために、全く違う方向へ進み、どんどん深みにはまってしまいました。

 あの時、思い出せばよかったなと悔やんだ言葉があります。 昔、友人に教わった「つまづいたら原点に」という言葉です。 

あの夜、「あれ?」と感じたその時点で、数歩しか歩いていないのだから、バックして、出発点に戻っていれば…。 それだけで、道を正せたかもしれません。 それ以来、「つまづいたら原点に」を、私の大切な行動指針にしています。 

 さて、話を今朝の散歩に戻します。 前に道に迷った日の翌朝、私はこう考えました。 「方向だけでも、なんとか把握できる方法はないかな?」と。 ふと気づいたのが「朝日」でした。 家を出るとき、朝日は背中から当たっています。 帰り道では、顔の正面から朝日を感じます。 「これを“方位磁石”として使おう」と気づいてから、朝日の位置を意識して歩くようになりました。 風の向き、光の感触、そして「迷ったら一度戻ってみる」という心の習慣。 これらすべてが、私にとっての“方位磁石”になっています。 ところが今朝は、暑さを避けての早朝、6時前に家を出たため、朝日はまだ顔を出していませんでした。 でも、大丈夫。 「シエル、しっかり頼むよ」 そう、私のいちばん信頼できる“シエル磁石”と一緒に、今日も無事に帰ってきました。 にこっ! 

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