シエル、8歳。あなたに伝えたい100のありがとう
6月22日。今日は、私の盲導犬・シエルの8歳の誕生日です。 人間にたとえれば、ちょうど55歳くらい。 「シエル、8歳のお誕生日、本当におめでとう。」
シエルと暮らし始めて、もう5年と4か月が過ぎました。 振り返れば、長かったような、あっという間だったような…。でも確かなのは、二人で過ごしてきた時間が、とても濃くて、深くて、あたたかかったということです。日々の中に、たくさんの奇跡と気づきがありました。
前にも書いたように、盲導犬との生活は永遠ではありません。シエルは10歳になったら引退し、お別れの日が来ます。だからこそ、こうして「おめでとう」と言いながらも、心のどこかで、少しずつ近づいてくるその時を思うと、寂しさが感じられます。
4月、5月とブログで「本を執筆している」と書きましたが、本当は、別れたあとに本を書くつもりでした。 でもそれでは、遅い気がしたのです。今この瞬間に感じている、言葉にできないような愛しさやぬくもりを、今のうちに書き残しておきたいと思いました。
だから私は、先に本を書くことに決めました。 書きながら、何度も立ち止まりました。
「あれは何年のことだったかな」
「あの出来事で、私もシエルも成長したな」
「このとき、シエルを思わず抱きしめたな…」
そんな一つひとつの場面が、今も胸の奥で、あたたかく息づいています。本を書くということは、記録ではなく、感謝の連続でした。
あらためて、8歳のシエルに伝えたいことがあります。
「これからの一日一日も、大切に生きようね。」
「何度でも言うよ、出会ってくれて、本当にありがとう。」
このかけがえのない日々を、形に残したい。 だから私は、この本を通して、私たちの足跡をしっかりと綴っていきます。
そして―― 今年の11月9日、出版記念講演会を開く予定です。そのステージで、多くの方に大好きなシエルを紹介したいです。 シエル。 8歳のお誕生日、本当におめでとう。
そして、元気でいてくれて、ありがとう。
私の、大切な相棒へ――。
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