◇雨に濡れながら

梅雨に入りました。

昨日、マンションに帰る時、最寄り駅で地下街から地上に上がる階段の途中で

「雨は降っているのかなぁ?傘をリュックから出して準備をしておいた方が良いかなぁ?」

と踊り場で考えていました。

すると上から人が降りて来たので尋ねてみました。
「すみません、外は雨が降っていましたか?」
すると優しい女性の声で
「はい、パラパラですが降っていますね」
と返ってきました。
私はパラパラがどんな感じかわからなかったので「傘が必要な感じですかね?」
ともう一度尋ねました。
すると
「あのマンションまでだったら傘がなくても大丈夫だと思いますよ」と。
私が「えっ…?」の顔をしたら、
「朝、あのマンションを出られる姿をよく見てますからっ」
と明るく笑顔で教えてくれました。
「あぁーそうですか、ありがとうございますっ♪」と言って別れました。
地下から外に出ると、確かにパラパラ降っていました。
シエルは新しい雨合羽を着て嬉しそうに歩いています。
私は雨に濡れながら、5月の出来事を思い出していました。

5月に私の大切な仲間が集まる楽しい会がありました。

その中に、私とシエルが盲導犬協会で合宿訓練を受けた時、ずっと指導をしてくださった指導教官の幸子先生がおられました。

その幸子先生がみんなの前のスピーチで私とシエルのことを話してくれました。

スピーチの内容は、盲導犬協会で4週間の共同合宿訓練が終わり、シエルと私の生活が始まって少し経った時、フォロー研修があったのですが、その時の話でした。

そのフォロー研修は、普段の私とシエルの様子を見るためのもので、シエルには気づかれないようにして歩行状況を見守るというものでした。
私は外の幸子先生に電話で「今から出ます」と連絡してマンションを出ました。

その日は本降りの雨で、シエルに雨合羽を着せ、私は傘を片手にシエルと相合い傘で歩いたのですが、雨のために普段と様子が違い、やり直しをしながらも、何とか地下鉄の駅まで到着できました。

幸子先生がそんな当日の状況の説明のあと、「雨が強くて、西亀さんの肩もビショ濡れでしたが、地下街に入ったところで、ご自分よりも先にシエルの頭をタオルで拭いてやっている姿を観て、これならこの二人は大丈夫だなと安心しました」と、その時のことを教えてくれました。
それを聞き、当時はシエルと初めてのことばかりで、不安と緊張の気持ちで一つひとつを幸子先生に支えてもらいながら必死に頑張っていた当時が思い出され、自然に涙がこぼれました。
シエルと私をむすびつけてくれた幸子先生。

4週間の合宿でずっと指導してくださった幸子先生。

合宿が終ってからも、いつも、ずっと私たちを応援してくれた幸子先生。
幸子先生に感謝でいっぱいです。
その幸子先生が、若いときからの大切な夢に挑戦され、先日遠くアイルランドの盲導犬協会に行かれました。
シエルと私は、とても寂しくなりました。
もうすぐ6歳のシエルが10歳になって、私と別れる時はアイルランドから会いに来てやって欲しいです。
幸子先生、どうぞお元気で…、お幸せに…。
ありがとうございました。 クーン…。 シエル&亀ちゃん
(今、これを書いていたらシエルが横に来て、私の腕をつつくので「シエルも分かるの?」と頭を撫でてやりました)
※写真は新しく買ってもらった雨合羽を着たシエルです。

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