◇機械にも感謝が通じる
先日、パソコンを使っていたら、急に喋ってくれなくなりました。
私達、盲人のパソコンは「音声ソフト」が入っていて、行を送ったりするとその行の内容を読み上げてくれます。それが急に喋ってくれなくなったのです。
「うーん…。今、動いているソフトがフリーズしたのか?パソコン全体がフリーズ
したのか?」
としばらく様子を見ながら、わずかな反応をうかがいます。
でも、何の反応もありません。
仕方がないので、電源ボタンを長押しして電源を切りました。
画面が見えないので、切れたのか、切れていないのかが分かりません。
多分「切れただろう」と、今度は電源を入れてみました。しばらく待っても、何の反応もありません。
もう一度、電源を切ったり、入れたりするのですが、「今が切れているのか、どうな
っているのか」さっぱり分からなくなりました。
それでも何度か電源ボタンを「押しては待つ」を繰り返していたら、急に立ち上がる音が聞こえてきました。
「よっし、やった」と、立ち上げを完了させました。
そして使い始めて少しすると、また急に落ちてしまいました。
「えぇっ、また」と、やり直しをしました。
そして、また使い始めたら、前よりも早く落ちてしまいました。
「もう、ダメかなぁ」と覚悟もしました。
それでも、どうしても欲しい内容があったので、内容を携帯のメールに送る作業だけに絞って、大急ぎで処理を開始しました。
ドキドキしながらの作業の途中、あることを思い出しました。
「動いてくれてありがとう。 頑張って…」と、パソコンに向かってつぶやきながら作業を進めると、何とか無事に終えることが出来ました。
ホッとした私は「ありがとうございます…」と、頑張ってくれたパソコンにお礼を言いました。
それからは、不思議と落ちることなく動いてくれています。
今回のことで昔聞いた「機械にも感謝が通じる」の言葉は、本当だと思いました。
それと同時に今までの「使えることが当たり前」から、「使えることは有りがたい」
に変わりました。
当たり前に使えていたことが、使えなくなると本当に不便です。
機械も、身体も、社会のしくみも。
こうしてブログが書けることに感謝します。
そして、ブログをいつも掲載してくれる管理人さんに深く感謝します。
もちろん、これを読んでくださる方にも心から感謝です。
そうそう、昔聞いたマーフィーの法則に「明日、データのバックアップをしようと思ったその夜に、システムがクラッシュする」を思い出しました。
にこっ! 亀ちゃん
※写真は、夏用のフカフカマットに換えてもらい、幸せな盲導犬・ミッケルです。
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