◇優しさに包まれて
引っ越しの二日前。
最寄りの駅の改札で駅員さんが「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれました。
私を見かけるといつも声を掛けてくれる、声に聞き覚えのある駅員さんでした。
「ありがとうございます。・・・実は、近々盲導犬を持つのですが、その都合で引っ越しをすることになったんです。これまで、いつも声を掛けていただき、ご親切にしていただき、本当にありがとうございました」と私がお礼を言うと、とても驚かれた様子でした。
その後、少し話をして別れる時に「また、立ち寄ってくださいね。頑張ってくださいねぇ。応援していますからね」と言ってくださいました。
その言葉でグッと言葉が詰まり、黙って目をみつめ、手を差し出し、握手をしてもらってお別れしました。
この駅で、この4年間沢山助けていただき、たくさんの感動をもらいました。
心温まる思い出を、ありがとうございました。
引っ越しの日。
大切な仲間が、段取りをし、準備をし、当日も早くから来てくれ引っ越しを手伝ってくれました。
中には、仕事を午前だけ休みにして手伝ってくれた人もありました。
無事に引っ越しが出来たのは、全て皆さんの「優しさ」のお陰です。
ありがとうございました。
夕方、先週のブログに書いた「米ちゃん」がご馳走を持ってお祝いに来てくれました。
外に出てみると、誰か知らない年配の男性の方と一緒です。
聞いてみると、今度の部屋のお隣さんでした。
米ちゃんが、「エレベーターで一緒になったので、どこの階かは分からないけど、今日引っ越しをして来た盲人の人を、よろしくお願いしますとお願いをしたら、お隣さんだったの」
と教えてくれました。
その方は、とっっても優しい声で、穏やかな口調で私に話してくださいました。
「ここには娘が暮らしていて、私はたまたま来ましたが、何か困ったことなどあれば、 何でも言ってください。娘にも言っておきますから」と言ってくださり、私の名刺を見てすぐに電話を入れ、着信履歴を残してくださいました。
何という優しい方なんでしょう…。
胸が一杯になって言葉が出ず、ただただ黙って頭を下げました。
「会うは別れの始まり」と言いますが、「別れると、また新しい出会い」が始まります。
心細い私に、米ちゃんが「優しさと安心」の最高のプレゼントを持って来てくれました。
今週も、米ちゃんに教えてもらった「必ず、良くなるっ!」です。
にこっ! 新居の「亀ちゃん」
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