◇心に刻む言葉


25日のクリスマスの夜、大阪の梅田の地下街は、いつになく人でごった返していまし
た。

点字ブロックの上を歩いていても、何度も人にぶつかるので、自然とおどおど・そろ

そろで歩いていました。
ある年配の男性の方が「どちらまで行きますか?」と、声を掛けてくれました。
私が「谷町線に乗りたいのですが」と言うと、「じゃあ、一緒に行きましょう」と腕
を持たせてくれ、歩き始めました。
お礼を言いながら「この先の点字ブロックの処まで行けば、後は大丈夫ですから」と
伝えると「今日はすごく込んでいるから、駅の改札まで行きますよ」と、ご親切に言
ってくださいました。
改札に着き「わざわざ、ほんとぉーにありがとうございました」と、深く頭を下げた
私に、「いいですよっ。私の身内にも居るもんですから」と、優しく言ってもらい、
思わず、熱いものがこみ上げて来ました。
お別れして歩きながら、13年くらい前のことを思い出しました。

その夜、盲学校の寄宿舎に帰るため、横断歩道を渡ろうとしていたら、1台のタクシー
が目の前で止まり、運転手さんがわざわざ降りて来て、私を向こう側まで渡してくれ
ました。
私がお礼を言うと、「弟も目が見えなくて、放っておけぇないよぉ…」

とのことでした。

その優しい思いに、「郷里の兄達も、こんな思いをしてくれているのかなぁ」と、兄
達と重なって、つい涙がこぼれました。
また昔、娘が関東の大学に通っていた時、「町を歩いていたら、盲人の方がおられた
ので、手引きをしてあげたの」と、教えてくれたので、

私が「ありがとう」と、お礼を言ったことがありました。

町中で声を掛けてくださる人に「身内も・・」と言ってくださる方がよくあります。
きっと、娘も向こうで優しくしてくれていることでしょう。
私は盲学校で鍼灸と、あんまの勉強をしました。
その卒業式でI先生が私達に「皆さんは、患者さんと、そのご家族の方の痛みが分る
施術者になってください」の言葉をくださいました。
患者さんと、そのご家族の…。
とても大切な言葉で、心に刻んでいます。  

亀ちゃん



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