人生は未完成:シエルと共に歩む成長の旅
9月の初め、主催してくださった方のおかげで、音楽スタジオにて「ウクレレコンサート」を開催させていただきました。
台風の影響が心配される中、足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
以前、親友から「ウクレレ講演家」と名付けてもらい、それをきっかけに講演で緊張しないようにと、週に一度、駅の地下街でストリートライブを始めました。少しずつ慣れてきたおかげで、当日も大きな緊張を感じずに演奏できたことが嬉しかったです。
そして9月中旬には、岐阜県の本覚寺さんでの講演の機会をいただきました。
講演の中で何曲かウクレレを演奏し、その中で、私と盲導犬シエルのことを歌ったオリジナル曲「シエルと歩む」を初披露しました。
この曲は講演のわずか三日前に完成した、できたての曲でした。講演前の二日間は「覚えられるかな…」と不安になりながらも練習を重ね、講演当日の朝には完璧に歌える状態だったので、「これなら大丈夫」と自信を持っていました。
ところが、本番では最初から歌詞がうまく出てこず、2番に入ったところで完全に詰まってしまいました。冷や汗をかきながら何度かやり直しを試みましたが、その度に焦りばかりが募りました。
すると、客席から「頑張って!」という声や、手拍子が自然と湧き上がり、皆さんの応援のおかげで、なんとか最後まで歌い切ることができました。
正直、当時はかなりショックを受けました。
「もう緊張せずに演奏できる」と思っていた自分、「新曲も完璧に覚えた」という自信があった分、失敗が心に残りました。
しかし、その日の講演のテーマは「人生のジグソーパズル」でした。
「すべての出来事には大切な意味がある」という内容で話をしていたのですから、今回の失敗もまた、私のパズルの一片なのだと気づきました。
この経験を振り返ると、私の「絶対大丈夫」という思い込みが問題を引き起こしたことに気づきました。
実は、新曲はまだ完成していなかったのです。
シエルは今7歳ですが、10歳になったときにはお別れが訪れます。そのとき、この歌も本当の意味で完成するのではないかと感じています。それに気づいてから、歌詞をもう一度見直したところ、変更したい箇所が見つかり、修正後の方がしっくりくるようになりました。
今回の失敗は、シエルとの関係だけでなく、私自身にも「まだまだ未完成だよ」というメッセージを教えてくれた、重要なパズルのピースでした。
この大切なピースを胸に、これからもシエルとともに成長していこうと思います。
曲のタイトル通り、「シエルと歩む」その歩みを、これからも恐れずに、前向きに続けていきます。
シエル&亀ちゃん
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