◇千の風になって
父の命日(15日)が近づいた先日、盲導犬ミッケルと散歩に出て、空を見上げながら父のことを思い出していました。
私の視力が失われていく中、実家に帰省した時の話です。
当時、子供たちはまだ幼く、
「この先どうなっていくんだろう…」と、不安で押しつぶされそうな気持ちを、涙ながらに父に話したら、父が「子供達はわしが見てやるから心配は要らんわ」と言ってくれ、胸が一杯になったことを思い出しました。
また、昔父から聞いた祖父の話を思い出しました。
父が80歳を超えたころでしょうか。 ボソっと話してくれました。
「昔、ワシの親父が“ワシはお金は残してやれんが、精神を残しちゃるっ”と、言ってたわぁ」と。
やっぱり明治生まれの人は迫力があります。
父は大正生まれで、とても厳しいところもありましたが、心は優しい強い父でした。
父から、沢山の愛と優しさと強さを学びました。
明治、大正、そして私が生まれた昭和と、順送りで精神が引き継がれているのでしょう。
はて、私は子供たちに何を残してやれるのでしょう。
視力は失いましたが、幸せは手に入れました。
「失うということは、生まれるということだよ」の言葉かな…。
父ちゃん、ボクは「幸せの入り口屋」も生まれ、幸せに暮らしてるからね。
安心してね。 にこっ!
真
※先日のミッケルとの散歩で、空を見上げながら父を思い、「千の風になって」を口ずさみました。
よかったら聞いてください。
写真は前回の続きで奈良県の「大野寺」の写真です。
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