◇誕生日の覚悟
今日は私の相棒の盲導犬「ミッケル」の4歳の誕生日です。
「ミッケル、誕生日おめでとう」
「あなたに出会え、とても幸せですよ。 これからも仲良く元気にやって行こうね。ありがとね」
犬の年齢を人間でいうと、満1才で18才になり、それからは1年ごとに4才歳を取ると言われていますから、ミッケルは人間で言えば、今日でちょうど30才ということになります。
はて?、私が30才の時はどうだっただろう…と、思い出しています。
話は変わりますが、今、私は本を書いています。
2冊目の本です。
今年の3月に私が尊敬する人、『作家・甲田さんを囲む会』 ~自分史の残し方~のイベントを開きました。
その中で甲田さんが「本人さんは覚えていないと思っていることでも、思い出せたことだけを話してもらったり、こちらからの質問に答えてもらっているうちに、その時の状況や、気持ち、それからあの時の相手の気持ちが改めて分かった」ということがよくあります。 人生はドラマです」と、教えてもらい、とても良い会になったのを、よく覚えています。
それから4月には、『ジャケルさんを囲む会』 ~バングラデシュから来られている留学生の現状を聞く~のチャリティーイベントを行いました。
こちらも、感動の良い会になりました。
その後ジャケルさんとの会話の中で、ジャケルさんがこれまでとても苦労しながら、留学生を助けている話を聞き、私はその感動を多くの人に伝えるために「本」にすれば良いと思い、ジャケルさんに勧めました。
するとジャケルさんも本を出したいという夢を持っておられたみたいで、「じゃあ出そう」ということになり、私もお手伝いをすることになったのです。
「大きなことを成し遂げるためには、一番好きなことを絶って臨みなさい」の格言に従い、私は大好きなお酒を絶ち、「本を出版するぞっ」の覚悟で、頭が一杯の毎日です。
ジャケルさんから毎日1時間ほど電話でお話を聞かせてもらうのですが、これまでのジャケルさんの生きてこられた道は、本当に興味深く、感動し、元気をもらっています。
その人の人生で心に残っている貴重なお話。
初めて口に出すこともあるでしょう。
作家・甲田さんのおっしゃっていた「残さなければ、残らない」を実感する毎日です。
ジャケルさんの話を聞きながら、残さなければ残らないを考えていると、私の昔のことも思い出されました。
私しか知らない母のことです。
母はもうすでに他界しているので、私だけの記憶です。
私が4才くらいの頃でしょうか、父母が何かのことで大喧嘩になり、母が夜中に家を出て行った事件がありました。
父が怖い顔で3人兄弟の私たちに向かって「お前達もお母ちゃんに着いて行きたい者は、誰でも着いて行けば良い」と言い、私たちは皆、着いて行きたかったのですが、怖くて手を上げられませんでした。
10時くらいだったでしょうか、母は、暗い外に出て行きました。
母は外で泣くだけ泣いて、「着の身着のままではこの先どうにもならない。取りあえず今日は家に帰り、明日また出直そう」と家に帰ったのですが、次の日は、もう出ることはありませんでした。
それから十数年が経ち、私が高校生くらいの時に母との話の中で、その日のことが出ました。
私もかすかにその夜のことは覚えていましたが、その夜の後のことは知りませんでした。
母が家に帰って私は寝ました。夜中にまこちゃん(私真のこと)が私の布団のところに何度も何度も来て、私が居るかを触っている様子を見て、‘あぁ、この子達を置いて、出て行くことは絶対に出来ないな’と、覚悟を決めたそうです。
母の愛、強い覚悟が私の中に残っています。
私はジャケルさんの本を通して、ジャケルさんがこの世に生き、日本を見た記憶と記録を残すお手伝いをさせてもらいます。
完成まで時間は掛かると思いますが、好きなお酒を断っているので、ペースは上がるはずです。(笑)
それから最初のミッケルの誕生日に戻しますが、ミッケルが10才になって別れる時、「ミッケルと亀ちゃんが生きた証」の本を残します。 必ず禁酒の覚悟で残します。
乞うご期待です。
にこっ! 亀ちゃん
※写真は梅雨の季節。誕生日を記念し、庭でアジサイの花と写しました。
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